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『QCサークル』誌活用法 2024年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織 ㈱戸上電機製作所

2024年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織に、本誌の活用法を伺います。

出典:『QCサークル』誌2025年8月号『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織の『QCサークル』誌活用法p.50,51

㈱戸上電機製作所

<受賞ポイント>
・ほぼ1サークルに1部という非常に高い購読率
・自組織で『QCサークル』誌を勉強ツールとして活用するとともに,地区内での『QCサークル』誌普及に貢献している

㈱戸上電機製作所 本館(登録有形文化財・佐賀県遺産)

■ 受賞組織紹介
 当社は,佐賀県佐賀市に本社および工場を置き,1925 年に「配電線用昼夜間自動切換開閉器」の製造販売を目的に創立しました。以来電気の安定供給を支えるメーカーとして歩み,2025 年3 月12 日に創立100 周年を迎えました。1968 年5 月(昭和43 年)にQC サークル活動を導入し,当初は製造現場を中心に計17 サークルが誕生しました。現在ではJHS 部門のサークルを含む全36 サークル(メンバー数:約380 名)が活動しています。

雑誌の配付方法や配架場所について教えてください。
 毎月,『QC サークル』誌を本社内およびグループ各社に配付をしています。配付後は各職場で回覧をしています。

QC サークル西部九州地区主催の「KAIZEN セミナー」と『QC サークル』誌購読との関係を教えてください。
 本社内およびグループ各社から毎年受講している「KAIZEN セミナー」は,初心者の方を対象としたカリキュラムです。セミナーのねらいは,「QC サークル活動の基本」,「QC 七つ道具の使い方を理解する」,「QC サークルメンバーとして役割を理解し,自己啓発をはかる」となっており,基礎講義,手法講義,個人演習,班別演習で構成されています。これを受講した社員からは「セミナーで学んだことで『QC サークル』誌の記事内容が頭に入ってくるようになり,自職場のサークル活動でも参考にさせてもらうことが増えた」などのコメントが寄せられています。

各サークルによる『QC サークル』誌の活用方法について,具体例をいくつか教えてください。
 各職場に配付した『QC サークル』誌は,職場で回覧し各人で活用しています。たとえば,『QC サークル』誌の懸賞クイズを毎回楽しみにしている社員もおり,休憩時のリフレッシュにも役立っています。

『QC サークル』誌の活用によって,サークル活動の活性化やメンバーがレベルアップされた具体例があればいくつか教えてください。
 毎年開催している「戸上グループQC サークル発表大会」では,本社および各グループ会社から選抜された代表サークルによって社長賞および翌年に開催されるQC サークル西部九州地区大会への出場権をかけて1 年間の成果を披露しています。原則,各サークルに『QC サークル』誌を1 部ずつ配付し,困った時のバイブルとしているほか,QC スキルの向上に役立てています。また,QC 検定の参考書としても活用し,2024 年度も数名の社員が合格しました。QC 検定の受検は会社で推奨しており,個々人のレベルアップをはかるため活用していきます。

戸上グループQC サークル発表大会の様子

各サークルは『QC サークル』誌を,たとえばどこに置いていますか。
 各職場に配付された『QC サークル』誌は回覧後,職場の休憩スペースや事務所の棚に保管しています。事務局でも『QC サークル』誌のバックナンバーを保管しているため,過去記事の閲覧を希望する社員もいます。

『QC サークル』誌への今後の要望を教えてください。
 近年,環境に対しての取組みの重要性が増し,課題となっており,それに対応するために企業の負担が増えてきています。カーボンニュートラル,化学物質の管理方法などの課題に対して,QC 手法を用いた取組みや実践例などがあれば,非常に参考になると思います。

『QC サークル』誌を活用したいと考えている全国の仲間に助言をお願いします。
『QC サークル』誌の見開きページの目次に「記事区分」のマーク説明があり,読者区分,機能区分,経験区分,活動区分それぞれの切り口で見ると,サークルや読者にマッチした記事の選出ができます。限られた時間の中で,読む時間の短縮も1 つの効率化でもありますので,ご参考にしていただければ幸いです。