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『QCサークル』誌、こうして活用しています!     第1回 住友精密工業株式会社

このコーナーでは、『QCサークル』誌を多部数ご購入いただいている企業・組織の推進者のみなさまにインタビューして、『QCサークル』誌の効果的な活用方法や勉強方法などを紹介していただきます。みなさまの『QCサークル』誌活用のヒントにしていただければと思います。
第1回目は、住友精密工業株式会社 業務改革推進部 合理化推進グルーブ グループ長の津田恒太様にお話を伺いました。

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・約6年前から、新規で多部数ご講読いただくようになりました。その動機・きっかけを教えてください。

6年前当時ですが、全社の改善活動が停滞しているという認識が、担当役員も含めて、私ども業務改革推進部に存在していたことが出発点になっています。
当時、改善活動を行っているわりには効果が出ていないという問題があがっていて、その原因として、推進事務局から2点、問題提起をしました。
1つ目が、思いつき、その場限りの改善になっているという点、そして2つ目が、QCストーリーやQC手法が使われていないという点です。それまでは、何らかの結果が出ればそれでよしという状況であったと記憶しています。
この点を反省して、 QC サークル活動の活性化をねらいとして、それまでは全社事務局が1冊だけ購入していた『QCサークル』誌を、各サークルに配付して勉強してもらおうということになり、購入部数を増やしました。

・『QCサークル』誌は活性化のためのツールとのことですが、『QCサークル』誌がお手元に届いた後は、サークル単位で配付されているということでしょうか。

はい、そうです。だいたい一つの職場に1サークルあるという感じですので、職場単位で『QCサークル』誌を読んでいるということになります。

・社員の方に本誌を読む機会をつくっていただいたわけですが、その結果として、QCサークル、そして個人の成長など、何らかの変化や効果はありましたか。

QCサークルのメンバーにも声かけして意見をもらいました。たくさんの好意的な意見が返ってきています。『QCサークル』誌を読んで知識が広がることで、QCサークル活動の中でメンバーの発言が活発になってきました。
レベルアップということでは、得た知識を実際のQCサークル活動の場で少しずつ活用していきながら身につけるという、よいサイクルが回り始めているようです。よく読んでいるサークルは、職場でも能力を発揮してくれています。

・『QCサークル』誌をご購読いただいてから6年が経ち、その間、メンバーも変わっていることと思いますが、新しい方々に対してはどのように進めておられますか。

読む習慣がついてきたので、新しいメンバーが入ってきても、周りに啓発されて読むという、よい循環が回るようになりました。メンバーの誰か一人でも読み始めると、いい方向に回り始めます。よいお手本といいますか、その点を若いメンバーがまねして、そのお手本から刺激を受けるといった感じです。

津田様

 

・QCサークルリーダー、メンバーの方々は、『QCサークル』誌をどのように活用されていますか。

QCサークル活動の進め方を勉強する時のテキストとして使っているのはもちろんですが、発表用の資料を作る際に、『QCサークル』誌から得た知恵や知識をどんどん活用するという方法が多いようです。
過去の『QCサークル』誌もきちんと保管されていて、時々引っ張り出しては、参考になる記事をもう1回振り返って勉強するという使い方をしているサークルもあります。
推進事務局として、こう使うべしとは限定していません。QCサークルの自主性に任せて、自分たちで困っていることに対して、『QCサークル』誌からヒントを見つけ出して、トライしてみるという使い方が多いようです。

               QCサークル活動風景

・特に活用、参考にしていただいている記事はありますか。

意外に思ったのは、「Top Message」の人気が高かったことです。普段聞くことのない他社のトップの考えを読んで、活動のヒントにしたり、いずれ自分がもっと上の立場になった時、いかにQCサークル活動を推進していけばよいかを学んでいるようです。
あとは、サークル活動を紹介している「ザ・ショット」や「特集」も人気が高いですね。もちろん「体験事例」も大変参考になりますし、「サークルQ&A ただいま出動 QCサークル119番」も悩みどころを突いた記事で好評です。

・本誌をより有効に活用してもらうべく、推進事務局として何らかのしかけをしていますか。

QCサークル会合に推進事務局のメンバーが同席し、「あの時の記事は参考にならないかな」といったヒントを出したりしています。『QCサークル』誌にはたくさんの知識が収録されていますが、その知識をどうやって活用すればよいのかということが、やはり最初の悩みどころになりますので、その解決のきっかけを出してあげるようにしています。
QC七つ道具を使う場面においては、単にこういう手法があるからというのではなく、『QCサークル』誌に事例が載っているから参考にしてはどうか、というようなアドバイスをしています。

・ユニークな活用の仕方をしているQCサークルや部署があれば、紹介してください。

面白かったのが、職場の目立つところに『QCサークル』誌を置いて、いつでも読めるようにしているという使い方です。目に触れる所にあるからこそ、何か困った時にフッと目が行き、そこに答えがないかを探します。
また、参考になる記事は、「ここ面白かったよ」、「ここ読んでごらん」というように情報を発信し、それを共有するという使い方をしているサークルもあります。本誌がコミュニケーションツールになっている感じもあります。

職場に置かれている『QCサークル』誌

・推進事務局が主体となって、『QCサークル』誌を用いた勉強会のようなものを行っていますか。

全社で40サークル以上が活動していますので、すべて集めて教育する時間は取れません。そのため、今は各サークルに任せています。ただ、『QCサークル』誌の中から活動のヒントになるような記事は、推進事務局で別途用意しているQCツールの教育教材に取り入れたりしています。

・活字離れで本や雑誌を読まなくなったと言われていますが、この点はいかがでしょうか。

教育教材のパワーポイントを映して教育していますが、補足説明をするところで『QCサークル』誌を活用しています。雑誌の中身を抜粋して、ダラダラと文字をスライドにしないように工夫して聞いてもらうようにしています。

・『QCサークル』誌に対するご要望、取り上げて欲しいテーマ、期待することなどがありましたら、お聞かせください。

「間接部門の改善事例」や「推進事例」を、今以上に取り上げていただきたいと思っています。
現状、当社のQCサークル活動は製造現場を主体に行われていますが、ともすると、製造現場だけの活動ととらえて、自分たちには関係ないと考える間接部門の方が多くいます。推進事務局では、全部門が行うべき活動であり、すべての社員は改善のために会社に来ているんだと、日々説明をしているのですが、間接部門のみなさんはなかなか理解してくれません。
製造現場のQCサークル活動がそこそこ定着して、PDCA のサイクルが回っているので、間接部門の活動をもっと活性化させるための事例を日々探しているのですが、なかなかしっくりいくものがないのが今の悩みどころです。その悩みどころを解決するヒントをいただければありがたいです。

・最後になりますが、コロナ禍により社会・経済が混迷していますが、ウィズコロナ、アフターコロナ時代に、QCサークル活動に期待することがあれば教えてください。

コロナがあろうがなかろうが、お客様の期待に応えるという、品質管理の基本に忠実に取り組むことに変わりはありません。お客様の期待に応えていく中で、コロナへの対応を織り込んで改善するように進めたいと考えています。
(まとめ 日科技連出版社 戸羽節文)

 

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【住友精密工業株式会社】
□所在地:兵庫県尼崎市扶桑町1番10号
□設 立:1961年1月
□資本金:103億11百万円
□従業員:連結1,765名、単独1,067名(2020年3月31日現在)
□事業内容:住友グループの一員として、航空宇宙機器、油圧機器、熱交換器、その他の産
業機器を手掛ける機械メーカー
□ホームページ:https://www.spp.co.jp/
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