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『QCサークル』誌活用法 2022年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織 ㈱キャタラー

2022年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織に、本誌の活用法を伺います。

出典:『QCサークル』誌2023年11月号『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織の『QCサークル』誌活用法p.60,61

㈱キャタラー

<受賞ポイント>
・社内にとどまらず,地区内の企業訪問時に『QCサークル』誌PRや,海外事業体への本誌活用を積極的に実施

TQM 推進部のみなさん

■ 受賞組織紹介
 当社では,2010 年から『QC サークル』誌の購読を始め,QC サークル活動の活性化のために購読を継続しています。『QC サークル』誌は,活動の参考とするだけではなく,社内教育にも活用しています。さらにQC サークル静岡地区の副世話人・幹事として,QC サークル活動を始めたい企業に,『QC サークル』誌の特徴や活用方法を広めています。

 

雑誌の配付方法や配架場所について教えてください。
 「輝道場/改善ひらめきエリア」というQC サークルの会合で使用する部屋には,『QC サークル』誌に加え,過去のQC サークル東海支部や静岡地区大会の報文集,社内の事例,QC 検定のテキストなども並べており,QC サークル活動に役立ててもらっています。『QC サークル』誌では,メンバーに読んでもらいたいページに付箋をつけ,記事に対して質問があれば事務局が対応するようにしています。

読んでほしいページには付箋をつけ
ている

 

社内教育おいて,『QC サークル』誌を活用されているとのことですが,具体的にどのような活用方法なのか教えてください。
 具体的に以下のような活用をしています。
①未然防止型QC ストーリーのレベルアップや,課題達成型ストーリーの進め方の工夫を参考にし,各サークル会合時に雑誌を活用。
②連載講座を参考に事務局で勉強会を開催し,社内教育に展開。さらに未然防止型QC ストーリーにチャレンジしているサークルに対しては,掲載事例をもとに,改善機会の発見や,事務系のFMEA 活用方法など参考ポイントを伝授する個別教育を実施。
③技術系のサークルがどのようなテーマに取り組んでいるか,参考となる事例をもとに,改善の方向性を教育。
④ TPS の考え方を用いた事例を確認し,TPS と連動したテーマに取り組むサークルに対して,雑誌をもとにアドバイスを実施。
⑤ JHS 部門の普及を目指して,病院やサービス業の事例を参考に,サークルに好事例を紹介。
⑥雑誌を読み込み,支部・地区活動における幹事能力の向上につなげる。好事例を見つけたら,先方にコンタクトをとり,品質月間に招待事例発表を依頼。

 

トップインタビュー,体験事例など,御社の事例を本誌へ提供することによる効果について教えてください。
 掲載サークルのモチベーションが向上し,更なるレベルアップへとつながっています。また,弊社のブランドが向上していると考えます。他社から掲載されていたとお声かけいただくこともあり,交流会などのきっかけとなっています。

 

本誌を海外の事業所にも展開されているそうですが,具体的に何ヵ国に配付され,現地での評判はいかがですか。
 配付先は7 ヵ国(タイ,中国,インドネシア,インド,アメリカ,南アフリカ,チェコ)です。雑誌をきっかけに,海外拠点から課題達成型や未然防止型QC ストーリーなど新しいストーリーにチャレンジしたいとの声があり,教育を実施しました。また,海外赴任メンバーが雑誌から一つテーマを選び,活動に関するアドバイスや手法の活用方法などをローカルメンバーに紹介しています。

ローカルメンバーに雑誌を参考にオリジナル
資料で教育※ Ishikawa Diagram:特性要因図

 

『QC サークル』誌を他組織に紹介する時の工夫やポイントを教えてください。
 QC サークル静岡地区の企業訪問時には,ワンポイント事例がとても参考になること,サークルの困りごとや人財育成の観点で参考となる運営の工夫が掲載されていることなどを紹介しています。各社,運営・推進の困りごとを抱えているので,雑誌に解決策や共感できる部分が紹介されていることを伝えています。記事紹介をきっかけに地区賛助会員に加入いただいたこともあります。

 

『QC サークル』誌への今後の要望を教えてください。
 QC サークルに限らない小集団活動の掲載。たとえばTPS,TPM,創意工夫との連動のあり方・有機的な連携を考えていきたいため,特集があると幸いです。

 

『QC サークル』誌を活用したいと考えている全国の仲間に助言をお願いします。
 QC サークルは楽しく進める活動です。活動の進め方や運営の工夫で悩むのであれば,雑誌を読むことで,きっといい解決策が見つかると思います。よりよい人財育成,効率的な活動,サークルのレベルアップのために,とても有効だと実感しているので,ぜひ活用してください。