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『QCサークル』誌活用法 2023年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織 揚原織物工業㈱

2023年度『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織に、本誌の活用法を伺います。

出典:『QCサークル』誌2024年6月号『QCサークル』誌活用・普及貢献賞受賞組織の『QCサークル』誌活用法p.52,53

揚原織物工業㈱

<受賞ポイント>
・1サークルに1部配付という非常に高い購読率
・全社を挙げて社員教育のために『QCサークル』誌を活用している

QC事務局のみなさん 左から本社工場事務局(清水さん),工場長(揚原さん),戸ノ口工場事務局(天﨑さん)

 

■ 受賞組織紹介
 当社のQC サークル活動は1982 年にスタートし,『QC サークル』誌は2003 年から購読しています。毎年『QC サークル』誌を全サークル分,QC ルーム保管用,QC 事務局用を購読し,活用しています。サークルでの活用は自主性に任せており,QC 事務局では毎月の各サークルへのヒアリングの際に『QC サークル』誌を活用して指導・助言をしています。

雑誌の配付方法や配架場所について教えてください。
 当社は福井県内の2工場を合わせて,毎年15 サークル程度が活動しています。毎月,『QC サークル』誌を全サークル分購入し,各サークルのアドバイザーを通してサークルに配付しています。その他,各工場でサークルのミーティングに使用するQC ルームに,QC サークル活動に関する書籍や参考書を設置する本棚を設置し,過去の分も含め『QC サークル』誌も保管し,いつでも読めるようにしています。

『QC サークル』誌を活用するに至った経緯などを教えてください。
 当社では1982 年からQC サークル活動を行っていますが,今から20 年ほど前に活動が停滞した時期がありました。その時に,活性化のために様々な施策を打ったのですが,その1 つとして『QC サークル』誌の全サークルへの配付を始めました。最初は,試行錯誤しながら苦労を乗り越え熱心にQC サークル活動に取り組んでいる仲間が全国にいる,ということを社員に知ってもらうことが目的でした。

本誌の活用はサークルの自主性に任せているそうですが,工夫している事例や特徴的な方法などを紹介してください。
 当社では,いろいろなことをできるだけ自主性に任せるようにしています。そのため,『QC サークル』誌の活用においても,毎年,各サークルが独自に様々に活用しています。最近は,技能の伝承における対策や,数値化できない感覚的なことに対する効果の確認方法といったことを他社事例から参考にさせてもらうことが多いです。また,課題達成型に不慣れなサークルが過去の記事を探し,10 年以上前の特集を教科書とした事例もありました。

QC 事務局による毎月の各サークルへのヒアリングにおいても,『QC サークル』誌を使って指導・助言を行っているようですが,具体的な例をいくつか紹介してください。
 毎月,事務局が行う各サークルへのヒアリングにおいて,そのサークルの活動に役立つような記事があれば紹介しています。特に,年頭初のヒアリングでは,新リーダーに『QC サークル』誌の有効な活用方法として12 月号の総索引から1 年間の記事を検索できることを説明しています。未然防止型QC ストーリーを取り入れた際は,『QC サークル』誌の記事で事務局も勉強し,サークルへの助言にも大いに活用させてもらいました。

1 月のQC ヒアリングにて,新リーダーに,12 月号の総索引の使い方を説明

『QC サークル』誌への今後の要望を教えてください。
 時代の変遷にともない社内外の環境は変化していますが,QC サークル活動の基本は変わっておらず,社員も入れ替わっていくことから,事務局としては,ずっと同じことを繰り返し指導,助言しているように思います。今回の受賞を受けて本棚を確認したところ一番古かった1995 年8 月号を読みましたが,現在でも大変参考になる内容でした。表現は時代に合わせながらも,これまで同様の内容を継続してほしいです。

『QC サークル』誌を活用したいと考えている全国の仲間に助言をお願いします。
 まずは,さっと目を通すだけでもよいので,毎号,読むことをおすすめします。そのうち,今自分が必要としている記事が目に入るようになったり,今後参考になりそうな記事が記憶に残ったりします。『QC サークル』誌は,メンバー,リーダー,アドバイザー,事務局のそれぞれの立場において,QC サークル活動にとどまらず,日々の仕事を進めていくうえでも大変参考になりますので,ぜひ,活用してください。